「靡く」は「なびく」と読みます。もとは草や髪などが風に吹かれて横に揺れることで、そこから「相手の力に動かされて従う」という意味でも使われます。恋愛では、異性に言い寄られて心が引かれること、つまり相手の好意や誘いに気持ちが傾くことを「靡く」と言います。
「靡く」の読み方と意味
「靡」は常用漢字に入っていない漢字なので、ふだんはひらがなで「なびく」と書くことも多い言葉です。読みは「なびく」で、「びく」ではありません。「一世を風靡(ふうび)する」の「靡」と同じ字です。
国語辞典では、おおまかに次のような意味が載っています(辞書によって分け方は異なります)。
| 意味 | 例 |
|---|---|
| 風や水の力で、流されるように横に傾く | 風に髪を靡かせる、旗が風に靡く |
| 力のある人や相手に動かされて従う | 大勢に靡く |
| 異性に言い寄られて心が引かれる(恋愛) | 熱心に誘われて靡く |
風に吹かれた草が同じ方向へ傾くように、相手の働きかけで気持ちが傾く様子をたとえた使い方です。
恋愛での「靡く」の使い方と例文
恋愛では、言い寄られる側の気持ちが動くことを表します。使い方のイメージとして、例文を挙げます(この記事で作った例文です)。
- 何度も食事に誘われるうちに、彼女の気持ちは彼に靡いていった。
- あれだけ熱心にアプローチされたら、誰だって少しは靡くよ。
- どんなに口説かれても、彼女は少しも靡かなかった。
「靡かない」「靡かせる」の意味
- 靡かない:言い寄られても気持ちが動かないこと。「簡単には好きにならない」「誘いに乗らない」という意味で使われます。
- 靡かせる:相手の気持ちを自分のほうへ向けさせること。「彼を靡かせたい」のように使います。
使うときの注意
「靡く」には「力のある相手に従う」という意味もあるため、使い方によっては「流されやすい」「すぐ相手に従う」と受け取られる場合もあります。恋愛でも、相手に向かって「すぐ靡くね」と言うと、軽く見ているように聞こえるかもしれません。相手の気持ちを表すときは、「惹かれる」「心が動く」「気持ちが傾く」といった言い方のほうが、やわらかく伝わります。
「靡かせる」も、相手を思い通りにするように聞こえると感じる人もいるので、相手に直接言うときは気を付けましょう。
相手の気持ちが靡くきっかけ
相手の気持ちを向けさせたいときは、特別なテクニックより、相手の話をよく聞く、小さな変化に気づいて伝える、一緒に楽しめる時間を作るといった、ふだんの関わり方が大切です。ただし、しつこく誘い続けるのは逆効果になりやすいので、相手が困っていないかを見ながら距離を縮めましょう。
恋愛で使われる言葉では、「たじたじ」の恋愛での意味も解説しています。
まとめ
「靡く(なびく)」は、風に吹かれて揺れる様子から生まれた言葉で、恋愛では異性に言い寄られて心が引かれることを表します。「靡かない」は気持ちが動かないこと、「靡かせる」は相手の気持ちを向けさせることです。「流されやすい」と受け取られる場合もあるので、相手に向けて使うときは言い方に気を付けましょう。
